2026

02/05

Thu

抗がん剤治療後の髪について知りたい事

抗がん剤治療後に髪がちぢれるのは、珍しいことではありません

抗がん剤治療を終え、少しずつ髪が生えてきたとき

「前と全然違う…」「強くちぢれている」「チリチリして扱えない」

そう感じて戸惑われる方は、決して少なくありません。

実は、抗がん剤治療後に髪質が変わることは、医学的にもよく知られている現象です。

特に、くせ毛・縮れ・チリつきが出るケースは珍しいことではなく、多くの方が経験されています。

まずは

「自分だけじゃない」

「異常ではない」

ということを知っていただくことが、とても大切です。

私達はこのように治療後にでる特有の癖毛を「ケモカール」と呼んでいます。

なぜ抗がん剤治療後に髪がちぢれるのか

抗がん剤が毛根に与える影響

抗がん剤は、がん細胞のように分裂が活発な細胞に強く作用します。

毛母細胞(髪を作る細胞)も分裂が盛んなため、その影響を受けやすく、治療中〜治療後に一時的に機能が乱れます。

その結果、

• 毛根の形が一時的に変形する

• 毛の太さ・水分量・成長リズムが不安定になる

といった変化が起こりやすくなります。

原因の一つとして考えられるのが「肝臓」の役割です。

肝臓は多岐にわたる役割をしていますが、

こちらでは関係する2つの役割をご紹介します。それは、「解毒」と「髪のタンパク合成」の役割です。

抗がん剤が体内に入っていると、肝臓は常に「解毒」をする働きをしています。そして、実は肝臓は髪の毛を作る一部の役割もしています。

「タンパク合成」という役割です。ですから、普段なら髪を作る役割に力を注げるはずの肝臓が、抗がん剤治療は薬の解毒に力を注ぐので、

髪の毛を作る事を疎かにしてしまい、その結果

髪の毛を上手く作る事が出来ずに「ケモカール」という特有の癖毛になってしまうと言われています。

新しく生える髪と、治療前の髪の違い

治療後に最初に生えてくる髪は、

**「本来の髪質に戻る前の、過渡期の髪」**とも言えます。

• 細い

• ハリ・コシが弱い

• 断面が均一でない

こうした特徴があるため、以前は直毛だった方でも、くせや縮れが強く出ることがあります。

くせ毛・縮れ・チリつきが出やすい理由

髪は、毛根の形や内部構造によって、まっすぐにも、曲がっても生えてきます。

抗がん剤治療後は、

• 毛根の形が不安定

• 髪内部の水分バランスが乱れやすい

この状態で髪が生えてくるため、

ちぢれ・うねり・チリつきとして表れやすくなるのです。

髪のちぢれは元に戻る?戻る人・戻らない人の違い

時間とともに落ち着くケース

多くの方は、治療終了から半年〜1年ほどかけて、

• 毛根の状態が安定

• 新しく生える髪が徐々に太くなる

ことで、くせが弱まり、以前の髪質に近づいていきます。

「気づいたら、だいぶ扱いやすくなっていた」

という声も少なくありません。

くせが残りやすいケース

一方で、

• もともと少しくせ毛だった

• 治療期間が長かった

• ホルモンバランスの変化が大きかった

こうした場合、ある程度くせが残ることもあります。

これは「失敗」や「異常」ではなく、

体が新しいバランスに適応した結果と考えられます。

途中経過で一時的に強く出ることもある

回復途中では、

• 最初は強くちぢれる

• 途中でさらに扱いにくく感じる

といった一時的な変化が起こることもあります。

この時期に無理な施術を重ねると、かえって髪や頭皮に負担をかけてしまうため、慎重な判断が必要です。

抗がん剤治療後の髪に、縮毛矯正はしていいの?

やっても問題ないタイミング

一般的には、

• 頭皮に炎症や痛みがない

• 髪がある程度の長さと強度に戻っている

• 主治医から特に制限がない

このような条件が揃っていれば、状態を見極めた上で検討可能です。

ただし、「いつでもOK」というわけではありません。

注意が必要なケース

• 髪が極端に細く、切れやすい

• 頭皮が敏感・乾燥しやすい

• 抜け毛がまだ多い

このような状態では、縮毛矯正の薬剤や熱が大きな負担になる可能性があります。

一般的な縮毛矯正が合わない理由

抗がん剤治療後の髪は、

• ダメージ毛とは性質が異なる

• 見た目以上に内部が繊細

そのため、通常の強い薬剤設定・高温アイロンでは、

• 断毛

• チリつきの悪化

• 頭皮トラブル

を招くことがあります。

「まっすぐにしたい」気持ちが強いほど、

慎重なアプローチが必要です。

当店でできる施術の内容

当店では、抗がん剤治療後の髪を

**「特別な状態の髪」**として捉え、以下の点を重視しています。

主に代表的な3つのメニューでお手伝いしています。

❶ トリートメントで伸ばす「メタバーサル矯正」 詳しくはこちらhttps://visageloca.com/blog/news/2025/wig卒業後抗がん剤治療後1年の矯正/

❷カラーアレルギーに対応する「ノンジアミン カラー」詳しくはコチラhttps://visageloca.com/blog/ジアミンアレルギーでお悩みの方へ/

❸抗がん剤治療の発毛と解毒を促進する再生医療美容の「セルソリューション」詳しくコチラhttps://visageloca.com/blog/セルマジックとは?培養上清液とは?/

これらのメニューを含め、その方の生活と心に寄り添うサポートを行っています。

「以前の髪に戻す」ことだけが正解ではありません。

今の自分に合った、無理のない選択を一緒に考えていくことを大切にしています。

お気軽にお声掛けくださいね。

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菅 正彰(すが まさあき) について

美容師/ビューティープロカウンセラー
visageloca オーナー 菅 正彰

2006年、京都・二条に美容室visagelocaを開業。30年以上の美容師経験をもとに、
「美容 × 健康 × 医療WIG」を軸としたサポートを行っています。

カラーアレルギー対応や、抗がん剤治療中・治療後のWIG相談、ノンジアミンカラーをはじめとした身体に配慮した施術を得意とし、遠方からも多くご来店いただいています。

また、美容師向け栄養学「BPC(ビューティープロカウンセラー)」を学び続け、
表面的な美しさだけでなく、根本からの改善を大切にしています。

このコラムでは、
実際のお客様の声や対応事例をもとに、
同じお悩みを持つ方の参考になる情報をお届けしています。