2025

10/12

Sun

冷却療法対応カットとケアの意義

冷却療法とは?

抗がん剤治療の脱毛を最小限に抑えるケアの一種に頭皮を冷やす「冷却療法」があります。

それをする際にはできる限り頭皮に専用パッドが貼り付くように専用のカットをします。

冷却療法対応カットで、「見た目の安心」を少しでも支えたい。

がん治療における副作用の中でも、とりわけ脱毛は「目に見える変化」であるだけに患者さんの心に深く響きます。だからこそ、脱毛を抑えうる「頭皮冷却療法(スカルプクーリング)」の普及と、治療中・後の髪の毛へのケアは、医学的支援にとどまらず“心の支援”にもつながります。

当サロン Visage Loca は、足立乳腺クリニックさまからのご依頼を受け、抗がん剤治療を受けられる方向けの「冷却療法対応カット」をお手伝いしております。

治療期間中も通えるようスケジュールを調整し、髪の短縮やデザイン調整を通じて、見た目の負荷を軽くするサポートを行います。

また、治療後の発毛期には「ケモカール(強いくせ毛化)」への対応として、ダメージを抑えた矯正技術(例:メタバーサル矯正)もご提案可能です。 

ただ、この「冷却療法」を行うと

発毛後の癖がかなり少ないというメリットがあります。実際にされた方々をみるとやはり違いがあります。

このような取り組みは、単なる美容行為を超えて、「アピアランスケア」の一環として、医療と美容の架け橋となるものだと考えています。

 当店の役割

頭皮冷却療法は、抗がん剤投与の前後に頭皮を冷却して血流を抑え、毛根への薬剤到達を軽減する手法です。施術を適切に行えば、脱毛程度を50%程度軽減できる可能性が示された研究もあります。 

ただし、その効果には個人差があり、すべてのケースで脱毛を完全に防げるわけではありません。私たちは「脱毛をゼロにする」と断言するのではなく、「できる限り軽く」「可能性を高める」支援として、冷却療法とカット・スタイル設計を併用するスタンスをとります。

Visage Loca では、次のような点を重視しながら対応を進めます:

• 投薬スケジュールを尊重した予約設計

• 冷却治療日に合わせて来店しやすい時間枠設定

• 髪型調整(短い髪への対応、部分的なスタイリング調整など)

• 治療後の発毛期を見据えた整髪プランニング

• 安全・衛生管理と体調確認対応の徹底

社会的意義と展望

このような取り組みを続けることで、Visage Loca は美容室としてだけでなく、治療を受ける方々の “伴走者” 的存在としての価値を持ちうると考えます。

また、医療機関との連携が深まることで、地域におけるアピアランス支援モデルを確立し、他のサロンや支援機関への展開・ノウハウ共有も可能になるでしょう。

脱毛抑制装置が導入されていない施設、あるいは患者さんが設備利用を希望できないケースも多いため、サロン側での技術的支援が補完的な役割を果たせる可能性もあります。

将来的には、がん治療中の方々への美容支援情報共有、地域フォーラム的な講演・普及活動なども視野に入れ、より多くの方々に「治療中も自分らしくある選択肢」を提供できる場にしたいと考えています。

冷却療法の専用カットのご相談はこちら💁

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菅 正彰(すが まさあき) について

美容師 ビューティープロカウンセラー

2006年 京都・二条に美容室visagelocaを出店。美容師歴は30年以上
「美容」✖ 「健康」✖ 「医療WIG」さらに最近では「再生医療」の会社とタッグを組み
お客様のさまざまな深い『お悩み』の改善を本気でサポート出来るメニューを吟味して提供をしています。
特に「カラーアレルギー」の対応や「抗がん剤治療中」でWIGを必要とする方々の「駆け込み寺」的なサロンにもなっています。
メニューの中でも、「ノンジアミンカラー」は特に人気で、遠方からもわざわざカラーをされにご来店されています。
栄養学の先生との出会いをきっかけに10年以上学び続け、その知識からアレルギーなどに対応できるようになりました。
現在では美容師専門の栄養学『BPC』ビューティープロカウンセラーを栄養学の先生と共に運営しています。
このブログでは、様々なお悩みを「現場の声」と共に『対応レポート』という形で同じお悩みの方の参考となるようなブログを発信していきます。