2016

01/21

Thu

カラダのこと・・・チアシードについて

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チアシードとは

スーパーフードとして、有名ですね!

オメガ3が豊富な有難い食べ物です。

オメガ3は、魚にも多く含まれる油ですね、サラサラな油が身体にいいんです。

水を含ませると膨らみ、ゼリーのようなプルプルした食感になるチアシード。胡麻よりもさらに小さいこの種子は科が同じことから「ミントの仲間」とも言われますが、厳密に言うとシソ科アサギリ属(サルビア属)なのでミントよりもセージに近い食物の種子と言えるでしょう。

チアという名前はアステカ時代の「油性」を意味する言葉chianに由来しています。学名は「Salvia hispanica」で、種子名にhispanica=スペインと付けられているのはスウェーデンの植物学者が、チアはスペインで栽培された植物と記載したことから付けられたと言われています。

 

アメリカでスーパーフードとして流行したことやミランダ・カーやハリウッドセレブが愛用する食材としてメディアで紹介されたことにより、美容やダイエットに良い食べ物として日本でもチアシードを取り入れる人が急増しました。チアシードとしての販売以外に、置き換えダイエットやスムージーにも配合されるなど健康食品の定番成分になりつつあります。。

 

チアシードの歴史

チアシードはメキシコ中西部からグアテマラ北部辺りが原産で、アメリカ先住民たちによって古くから、早い切では紀元前3500年ころから食用とされてきたと考えられています。紀元前1500年から900年の間くらいにはメキシコ中心部で栽培が行われるようになります。チアシードは長期間保存が効く高エネルギー食品として、宗教儀式の供物として、医薬品としてと様々に利用され重宝された食物の一つであったと考えられています。

16世紀にスペインによってインカ帝国が征服されるとキヌアやアマランサス同様に、現地宗教と関わりがある作物であったことなどから弾圧されてしまいます。それから500年近くの間はメキシコの一部地域にしかありませんでしたが、1990年代にアメリカと南米の科学者・栄養士らのチームによって再発見され、成分分析によってオメガ3系脂肪酸や抗酸化物質の量が多いことが発表され注目を集めるようになります。

現在アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)で栄養補助食品として、欧州の食品成分の安全性を評価・承認する「NOVEL FOOD」として認定されています。

チアシードの主な栄養・効果

チアシードは不飽和脂肪酸(オメガ3系)、抗酸化物質、食物繊維が豊富なことが知られていますが、必須アミノ酸を含むタンパク質やカルシウム・カリウム・鉄・亜鉛などのミネラル、ビタミンB群が多く含まれています。女性に不足が多い鉄分やカルシウムの補給源としても優れています。

 

【生活習慣病・老化予防に】

 

チアシードは現代人に不足しがちな油と言われているオメガ3系脂肪酸の1つであるα-リノレン酸を多く含んでいます。α-リノレン酸は体内に入るとEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)へと変換され、コレステロールや中性脂肪を低下させ血液をサラサラする・血管を柔軟にするなど働きをもたらすことで動脈硬化や心筋梗塞、生活習慣病予防に有効とされています。

 

オメガ3系脂肪酸に加え、チアシードにはビタミンEと結びつき老化を遅らせるセレニウムやポリフェノール類などの抗酸化物質が「通常の食品の2倍以上」と称されるほど多く含まれています。これら成分の働きによって酸化ストレスによる老化防止やがん予防に役立つ食材としても注目されています。

 

【アレルギーや炎症の緩和に】

 

多価不飽和脂肪酸はオメガ3系(n-3系)脂肪酸とオメガ6系(n-6系)脂肪酸の2つに大きく分かれています。オメガ3系で代表的なものは青魚に多く含まれるEPAやDHA、オメガ6系ではイブニングプリムローズ(月見草)に含まれるγリノレン酸や植物油脂に多く含まれるリノール酸などが有名です。

 

オメガ3もオメガ6も私たちが生きていく上で必要な油分なのですが、食の欧米化や外食・インスタント食品などの普及により現在多くの方はオメガ6系の脂肪酸ばかりを摂り過ぎていることが指摘されています。オメガ6系の油が過剰となりオメガ3系とのバランスが崩れると、体内の免疫バランスが崩れて、アレルギー症状などの炎症が起こりやすくなることが報告されており、オメガ3系の摂取によりアトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギー性疾患の緩和に役立つと考えられています。

 

【疲労回復・心身の維持に】

 

人間の体内で合成することのできない必須アミノ酸は9種類ありますが、チアシードはこのうち8つの必須アミノ酸を含む、18種類ものアミノ酸を含有しており「植物性タンパク源としては奇跡的」とも言われています。必須アミノ酸は筋肉や神経伝達物質の原料となるほか様々な働きがあり、私たちの体を健康な状態に保つために必要不可欠な栄養素です。

 

代表的な必須アミノ酸と効果としては、BCAAと呼ばれるロイシンやバリンなど筋肉の増強・疲労回復に関わるものや、セロトニンの原料となるトリプトファン、糖質の代謝に関わりホルモンや酵素の原料にもなるリジンなどがあります。

 

【脳機能向上・うつ予防に】

 

EPAやDHAなどのオメガ3系脂肪酸は認知症予防(ボケ防止)成分としても人気を集めています。フラックスシードに含まれているα-リノレン酸も体内でEPAやDHAに変換されることで記憶学習能力の向上や脳細胞(脳機能)の維持が期待でき、認知症発症リスク低減にも有効とされています。

 

オメガ3系脂肪酸を豊富に含む魚を多く食べる国ほどうつ病の発症率が低いことや、DHAやEPAの投与によりうつ病スコアが改善されるとの報告がなされています。これらの結果からαリノレン酸などのn-3系脂肪酸は脳の神経伝達物質と関わり、うつ病をはじめとする精神疾患の発生低減や緩和効果があると考えられています。またチアシードに含まれる必須アミノ酸のトリプトファンやフェニルアラニンも脳内の神経伝達物質の材料となり、精神機能を安定させる働きがあるとされています。

 

【便秘の解消・ダイエットに】

 

チアシードの食物繊維料や100グラムあたり約34g(※資料・文献により差があります)とされており、最も食物繊維含有の多い食材の1つとも言われています。食物繊維の内訳としては不溶性食物繊維が70~80%、水溶性食物繊維が20~30%位とされています。

不溶性食物繊維が多いため腸の蠕動運動促進による便秘の解消に有効です。比率が少ないとは言え食物繊維総量自体が非常に多いので水溶性食物繊維による腸内善玉菌の活性化・腸内環境改善も期待できるでしょう。

 

不溶性食物繊維は水を吸って膨らむ性質があり食べ過ぎ防止や満腹感の維持にも繋がること、チアシードは水分を加えるとグルコマンナンがゼリー状の食感になり「食べた」感を強く与えることなどもダイエット食品として高い評価を得ています。またオメガ3系脂肪酸、イソロイシンやロイシンなどの必須アミノ酸も代謝促進に役立ってくれます。

 

【美肌作りに】

 

α-リノレン酸などのオメガ3系脂肪酸は60兆個とも言われる細胞を包む細胞膜や細胞間脂質の元となっており、不足することで体全体の機能低下・老化の原因となりますし、肌のターンオーバーや水分保持力も低下してしまいます。オメガ3系脂肪酸には血液循環を改善する作用もありますから肌代謝の促進やくすみの解消に役立ち、肌の水分保持力の向上と合わせて乾燥肌・シワ・たるみなどの改善にも有効とされています。そのほかオメガ3系脂肪酸にはアレルギー・炎症抑制作用などもあり肌荒れ対策にも役立ちます。

 

またチアシードに多く含まれている必須アミノ酸は表皮の角質層にある潤い成分「NMF」やコラーゲンの原料となり肌状態を整えてくれます。加えて食物繊維による便秘解消から肌荒れの改善、セレニウムなどの抗酸化物質による老化防止効果が期待できますし、鉄分やビタミンB群など美肌作りや肌代謝向上に必要な栄養素も多く含まれています。

 

 

チアシード調理ポイント・注意

 

妊娠期、授乳期の使用は控えるか、かかりつけの医師に相談するようにしてください。

 

「アブシジン酸」という発芽毒を含んでいる場合があります。水でしっかり戻すことで無毒化できますが、42℃以上のお湯など温度が高すぎる場合は出来ませんので注意が必要です。12時間以上水に浸すのが理想的だと言われています。

 

チアシードは食物繊維豊富が豊富ですが、摂取しすぎるとミネラルなどの栄養素の吸収阻害や消化器官へのダメージを与える恐れがあります。カロリー自体も高い食材ですので一日大さじ2杯程度を目安に摂取しましょう。

また不溶性が多いため、体質により腹部膨満感・腹痛・便秘の悪化・下痢など起こす場合があります。お腹の調子が悪くなったと感じた場合は食べ続けずに量を減らすか一旦使用を中止しましょう。

 

チアシードが効果を発揮する「お悩み」

  • 食事の偏りが気になる
  • 疲労感が抜けない
  • 生活習慣病が気になる
  • 体・脳の老化を防止したい
  • 物忘れが気になる
  • アレルギーを緩和したい
  • 便秘の方・貧血気味の方
  • ダイエット中の方
  • 肌荒れ・乾燥が気になる

Slow beauty より抜粋

現代人の食生活は偏りがちで必要な栄養素が不足しがちですね!

色々な情報を上手く活用して健康なカラダづくりをしましょう。

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